ハウス食品株式会社 静岡工場様
ハウス食品株式会社 静岡工場様

ハウス食品株式会社 静岡工場様

エッジAI搭載画像センシングBOXを活用した包装室クロス検知システム
画像認識を活用して包装室内の専用トレーを検知・追跡し、
商品が誤ったラインに手流しされることを防ぐ取組みをサポート。

課題

工場の包装室において近接する2つのラインで同時に異なる品種を生産する際、ヒューマンエラーによる商品の「異品種混入」をルールの整備だけではなく、物理的な機器設置により防止し、品質へのリスクを極限までゼロに近づけたい。

解決策

AI画像解析(エッジAI 搭載画像センシングBOX)を活用し、移動する専用トレーの色を検知。作業者が誤ったラインにトレーを移動させた際に警告を発し、異品種混入を未然に防止するクロス検知システムを構築。

「従業員を守る『品質保証カメラ』として機能しており、万が一の際にも確実な記録が残るため、より安心してお客様に安全な商品をお届けできる体制が整いました」

ハウス食品株式会社
生産・SCM本部 生産・SCM企画推進部 生産品質課長
山口 幸祐様 /静岡工場 製造課長 長谷川 哲也様
※所属は納入時のものです。

背景

品質保証への徹底したこだわりと「異品種混入」への危機感

ハウス食品様では、お客様に「安心・安全」をお届けするため、品質面において非常に高い基準を設けて徹底した管理を行っています。その中で特に重視されていたのが「異品種混入」のリスク対策でした。例えば、アレルゲン物質が異なる製品の中身と外箱が誤って組み合わさってしまった場合、お客様の健康に重大な影響を及ぼす可能性があります。
静岡工場の包装室では、スペースや生産効率の都合上、2種類のライン(Aライン・Bライン)が約5メートルの近接した距離で同時に稼働しています。これらのラインでは、パウチ(袋)の状態から外箱に梱包する作業を行っており、袋の状態では印字されるまで中身の区別がつきません。例えばカレーの「甘口」と「中辛」が左右のラインで同時に流れるといったような状況が発生します。
また各ラインでは、生産工程上、オーバーフロー品(ラインから溢れた正常品)を専用トレーで回収し、再度ラインに戻す作業が発生します。少人数で効率的に生産を行うため、一人の作業者が両ラインの資材投入を担当しており、物理的にラインを完全に隔離することは困難でした。従業員への徹底した教育やルールの運用により安全は担保されていましたが、「イレギュラー発生時であっても、人に依存せず設備面でミスを防止できる仕組み」を確立することが求められていました。


導入理由


異物混入リスクのない「画像認識」によるアプローチ

異品種混入を防ぐためのシステム検討において、当初は専用トレーにRFIDタグやICチップを取り付けて管理する方法も想定されました。しかし、食品工場という環境下においては、タグそのものが剥がれ落ちて、異物混入を引き起こすリスクが懸念されました。また、タグの欠落を毎回確認するための運用工数が増加してしまうという課題もありました。そこで採用いただいたのが、カメラ映像を用いたパナソニック コネクトのエッジAI技術です。
公共機関やインフラ施設向けに実績のあった「エッジAI搭載画像センシングBOX」を食品工場の製造ラインに応用し、ルールに沿って持ち運ばれる青色と黄色の専用トレーをカメラで追跡・検知する仕組みを構築しました。非接触でトレーの移動を確認できるため、異物混入の新たなリスクを生むことなく、高い精度で交差(クロス)を検知できる点が導入の大きな決め手となりました。

梱包室
梱包室

導入後の効果

従業員を守る「品質保証カメラ」としての機能

本システムの導入により、Aライン用のトレーがBラインに近づくといった「交差(クロス)」が発生した際、即座に現場の多層型表示灯(パトランプ)とスピーカーで警報が鳴る仕組みが完成しました。これにより、誤ったオペレーションをその場で未然に防ぐことが可能になりました。
また、本システムは従業員の監視を目的としたものではなく、従業員が正しい手順で作業を行っていることを証明し、従業員を守るための「品質保証カメラ」として位置づけられています。管理室では、トレーが交差した際の映像や発生時間が自動的に記録・保存され、製品の賞味期限が切れるまで保管される運用となっています。これにより、万が一トラブルの疑いが浮上した際にも、ラインを即座に止めることなく、管理室の映像記録から事象の正確な把握と原因究明を迅速に行うことができるようになりました。


  • ネットワークカメラ
  • パトランプ
  • エッジAI搭載画像センシングBOX
ネットワークカメラ・パトライト・エッジAI搭載画像センシングBOX。